夏期学校 21

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夏期学校 〔少年図鑑シリィズ2〕

【第二十一話 操縦士3】



 「あんたの飛行機は、どこにあるのさ?」
 砂流は岸壁に立ち、海を眺めたまま男に言った。男に対する反発心はだいぶ少なくなってきていた。
 「それも秘密?」
 何も答えない男に続けて話しかける。
 「べつに秘密じゃないさ。前にも言ったろ? 坊主の友達を連れてきたら、一緒にのせてやるってな。その時、仲直りをしろよ」
 「べつに喧嘩なんかしてないさ。それよりも、なんで飛行機乗りのあんたが、こんな小さな島に、いつまでもいるんだよ」
 砂流は前から気になっていたことを尋ねた。
 「この島は宝の島なんだ」
 男は遠くまで続く青い海を見ながら答える。
 「どこが?」
 「俺の友達がいる場所だからさ」
 操縦士は快活に笑って言った。


第22話へと続く